第159章

彼女は懐から何冊かのノートを取り出した。魔法用の専用ノートではなく、どこにでもある普通の冊子だ。それを一冊ずつ、手渡していく。

フランクたちは訝しげな顔のまま受け取ったが、開いた瞬間、目の色が変わった。

「こ、これは……!!」

魔術師たちは一様に息を呑み、次いで歓喜に顔を輝かせた。ノートに記されていたのは、緻密に整理された魔法資料――しかも、転移陣の構築手順と、その理論の解説だったからだ。

アリシアは要点だけ告げる。

「手伝いの報酬よ」

最初から決めていた。単独用転移陣、その設計資料一式。

彼女が城で組み上げたような長距離転移陣とは違い、こちらは一人用で、転移距離も100kmを...

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